安倍なつみ Special Live 2007秋 〜Acoustic なっち〜 東京厚生年金会館(2007.11.18) その2

いまさらながら当日のレポ(id:anomala:20071118#p1)の続きです。 ステージセットは特に変更はなかったですが、背の高い観葉植物の鉢(白い斑のはいった小さめの葉っぱのやつ。種類はわかりません)がいくつか置いてあったのと、ステージ後方の幕を使った照明による簡単な演出が追加されていました。 DVD撮りのカメラは、最前列前のレール付きのやつと、1階最後方に2台あったのが目立つくらいで、台数は少なかった気がします。 まあ、シンプルなセットだし動き回るわけではないし、特に問題は無さそうですけど。 どちらかというとハロプロの場合は編集の方が気になるケースが多いので、そっちが心配ですねw


徳武さんと弥生さんが登場する前は、ライブハウスでのフォーマットと同じ(岩崎さんがピアノ弾いてましたけど)だったので、広い会場でどうなるのか興味がありましたが、思ったよりは "薄く" なかったと思います。 もちろん、ライブハウスでの濃密な空気とは比べられませんが、また違った空気でそれなりに成立していた気がしました。 大きなホールにお客さんがいっぱい入っているだけでも、ライブらしい独特の雰囲気はでますね。 PA の音量もそんなにでかくなかったけれど、基本的に歌っている最中はすごく静かだったというのが大きかったかもしれません。


以下、ネタバレしています!


当日のレポにも書いたとおり、スペシャルゲストは保田圭さん(sax,vo)と徳武弘文さん(g)、藤田弥生さん(vln)というメンツでした。 やすす登場前の、M01「くちびるで止めて」〜 M06「オギヨディオラ」までは、ライブハウスでの公演とまったく同じ流れでしたね。 なっちはやたら緊張してると言ってましたけど、パフォーマンスそのものはなかなかよろしかった気が。 気合い入ってたのかな?


やすすが参加した曲は M07「好きで×5」と M06「Memory 〜青春の光〜」の2曲。 「好きで×5」は、なっち&やすすのカジュアルディナーショーで披露されたバージョンとほぼ同じアレンジで、ふたりのパート割はもちろん、やすすが吹くサックスのフレーズとか、岩崎さんがアサインしているキーボードの音色とか、Asami さんがパッドで演奏するところとか、そのままだったような気がします。 いわば有り物を持ってきているわけですが、やすすはこの公演の直前まで舞台に出ていたので時間が無かったと思うし、カジュアルディナーショーという超クローズドな場での披露だったので聴いたことがある人はごく少数だし、選曲そのものは納得でしょう。 なんといっても、ふたりのパフォーマンスが格好良かったし。
「Memory 〜青春の光〜」の方は、元々本ツアーのセットリストにありますが、やすすの声が入るとまた格別ですね〜。 ある種の居心地の良さを感じてしまいました。 唯一残念だったのは、間奏が久保田さんのギターソロのままだったところでしょうか。 せっかくなので、やすすにサックスソロを決めて欲しかったかな。
それにしても、ふたりの MC は相変わらずというかなんというかw しきりに "なちけめ" でデビューしたがるやすすに対して、微妙な態度で貫き通すなっちとか、定番ネタ化しつつあるような気がしますね。 アコーディオンを "閉(と)じたり閉(し)まったり" と表現するなっちはさすがだ。


やすすがはけたあとに、徳武さんが赤いタイでオシャレに登場です。 ひとしきり本の宣伝をした後に披露されたのが徳武さん作曲の M07「今一番のありがとう」でしたが、この曲のホンワカしたムードはなっちに合っていましたね〜。 ご当地ソングでは、なっちに合っているとはいえない選曲もあったりしたので、こういう、ジャストフィットする楽曲は大歓迎ですね。
徳武さんはそのままステージに残って最後の曲までお付き合い。 で、M07 に続いては本来のセットリストにある M08「トウモロコシと空と風」という流れで、ここで久保田さんがギターからマンドリンにチェンジ。 この曲は、春コンと同じ牧歌的な雰囲気が強めのアレンジですが、マンドリンが加わってさらにそれが強調されていた気がします。 徳武さんは春コンで演奏しているだけはあって、さすがのプレイでしたね。


M11「小説の中の二人」からは弥生さんも参加(徳武さんと同じく最後まで)。 もうヴァイオリンの音色がハマリまくりですごかったですね。 M12「恋の花」なんか、弥生さんのヴァイオリンと久保田さんのマンドリンで、同じアレンジベースなのに全然違う雰囲気になっていました。 アコースティックなフォーマットでの、ヴァイオリンの力というものをまざまざと見せつけてくれたような気がします。 ちなみに、ヴァイオリンの音はトップ側に小さなマイクが見えたので、あれで拾っていたのかな? マイク+ピエゾ内蔵というタイプのピックアップもあるようですが、詳細は不明です。


今回、このふたりが参加したのは、大きなホール対策という意味合いもあるかと思いますが、大正解って感じ。 前半の通常フォーマットの部分も悪くはないけれど、やはり比べてしまうと弱いですね。 特に弥生さんのヴァイオリンが楽曲に彩りを添えて、ムードを盛り上げていたと思います。 M13「OLの事情」のように、徳武さんのエレキ大活躍でノリノリ度200%アップ!みたいなのは、本来の "Acoustic" という観点からは反則のような気もしますが、アクセントとしては良かったかも? 
単純に音の厚さや音色のバラエティが増えるだけでも密度は濃くなるけれど、参加したのが春コンのバンドメンバーだったというところがなにげに嬉しいですね。 次のツアーがどうなるかは現時点ではさっぱりわかりませんが、期待しちゃっていいのかな。