安倍なつみ Special Live 2007秋 〜Acoustic なっち〜 名古屋市芸術創造センター(2007.10.31) その2

名古屋市芸術創造センター
当日のレポ(id:anomala:20071031#p1)の続きです。 会場の名古屋市芸術創造センターは、1階は5列までフラット(通路を挟んだ6列もかな?)、その後からそこそこ高さのある段差がついていて、ホールが小さいのも含めて1階後方でも見やすいのがいいですね。 残響が少なめで音の方も割とクリアでしたが、大阪同様、曲の途中で音量をいじっていました。 PA卓は16列センターブロックの後ろ(座席表では車椅子席の部分)にあって、ひとりで操作していた気がするし、音響関連も省リソースでいろいろと大変なのかもしれません。

本編

今回のツアーは開催地のご当地ソングを歌うという企画があって、初日の大阪はアリス「秋止符」でしたが、名古屋は岡村孝子「夢をあきらめないで」でした。 岡村孝子って出身は愛知県岡崎市なので微妙に違う気がしないでもないですが、選曲としてはバッチリでしたね。 大阪の「秋止符」が、曲もなっちの歌もやや微妙かな〜という感じだったのもあるけれど、今回のハマリ具合は際だっていました。 そもそも、オリジナルの岡村さんの歌からして癒し系だし、なっちの持ち味にピッタリです。 意表をつく選曲も捨てがたいですが、ジャストフィットな雰囲気の楽曲はやっぱいいな〜。


以下、ネタバレしています!


構成面で若干の変更がありました。 まず、なっち登場までの間、バック3人で演奏している楽曲が短くなっていましたね。 確かに大阪はちと長すぎるように感じたし、スタッフもなっちはまだか〜という客席の空気を察したのかもしれませんw あと、フリートークの MC コーナーで、ミュージシャンも交えて、いろいろとお話をしていました。 こういうのは、場がすごく和やかなムードになるし、ミュージシャンのキャラもわかるし、なかなかいい感じです。 ちなみに、本公演では、前乗りしてみんなで食事に行った話をしていました。 お昼にサラリーマンに混ざって普通の蕎麦屋さんで蕎麦を食べた話だとか、名古屋名物のどて煮や天むす、手羽先を食べた話とか。 手羽先を "L字形" と表現するなっちはさすがだ。
どて煮が思いだせなくて岩崎さんに聞いたところあたりから、ミュージシャンの方に話を振っていましたね。 なんでも、先祖の話とかで盛り上がったらしい。 久保田さんとなっちの間に岩崎さんがいて、お父さんみたいに頷いていたとか、すごい呑んでいたのをチェックしていたとか、いつもの調子でなっちが話をしているだけで、自然と顔がほころんでしまいます。 客席はもちろん、ミュージシャンの人達も笑顔で、今回のライブのなんともいえない暖かな雰囲気を象徴するようなシーンでした。


上の方に書いてあるご当地ソングを歌う前に、ホンモノかどうかは謎ながら、寄せられたリクエストのメールを読む、というのも大阪ではなかったですね。 47歳の専業主婦(石川ひとみ「まちぶせ」)、43歳女性(「夢をあきらめないで」)、26歳男性(「夢をあきらめないで」)の三つを紹介していました。 他には楽曲名だけですが、ザ・ピーナッツ「可愛い花」、八神純子「水色の雨」、「燃えよドラゴンズ!」といったあたりも出ていました。 この中で、会場が一番(というか異様に)盛り上がったのは「燃えよドラゴンズ!」の曲名が出たとき。 なっちがこうしてしゃべっている時、ナゴヤドームでは中日ドラゴンズ vs 日本ハムファイターズ日本シリーズ第4戦が繰り広げられていたわけだし、タイムリーという意味ではこれ以上の曲はないと思いますけど、さすがに歌わなかったですねw なっち「他のファンの方がいたら、ちょっといらっとするじゃないですか」とも。


今回のライブは、なっちがずーっとステージ上に出ずっぱりになっているというのも特徴のひとつです(本編〜アンコール間を除いて)。 通常のコンサートなんかだと、出演者が衣裳チェンジ等で引っ込むと場の空気がちょっとだれた感じになりますが、そういう時間帯が無いので、初めから終わりまでステージに集中できるのがよいですね。 選曲そのものでメリハリを出していたり、MC コーナーを多めにしていたり、構成の方もいろいろと考えている気がします。 おかげで?衣裳が2パターン(アンコール除く)と少なめですが、あくまでも歌がメインであることを考慮すれば納得でしょう。 とにかく、常になっちの姿があって途切れることなく歌とトークで進行していく形式で、今までにないくらい、なっちの持ち味が濃く感じられるライブになっていると思います。