街のむいむいシリ〜ズ No.12 ツマグロヒョウモン Argyreus hyperbius

温帯〜熱帯にかけてワールドワイドにご活躍されていて、日本でも主として西日本地方に分布する種類です。 なんですが、温暖化の影響なのかどうかは不明ながら、近年は関東地方でも普通に見られるようになってきました。 食草はスミレ類で、園芸種でも食べてしまうので、けっこうな街中にも生息しています。 というか、ヒョウモンチョウの仲間で、関東平野の街中を飛んでいるのはこの種だけと言っても過言ではないでしょう。 アゲハチョウよりふたまわりくらい小型で、割とゆっくり飛んでいるオレンジ色のチョウがいたら、ツマグロヒョウモンの可能性が高いですね。 和名はメスの前翅の先端が黒いところからきていて、飛んでいる時も目立ちます。


しかし、埼玉県の街中でこのチョウがヘラヘラ飛んでいる姿は、ものすごく違和感がありますね。 元々南方系のムシが近年北に分布を広げつつある例はいくつかありますけど、本種の場合は色や大きさで目立つので、余計に目にする機会が多いのかもしれませんが。 昔は普通に見られたムシが開発等で見られなくなるのは寂しいですが、元々いなかったムシが見られるようになるのは、大げさに言えばある種の恐さを感じてしまいます。


昆虫エクスプローラ ※一番下に幼虫の写真あり
http://www.insects.jp/kon-tyotumaguro.htm