1st GAM 〜甘い誘惑〜/GAM

さすがに完全放置しとくのもアレなんで。 このアルバムの何が萎えるかというと、全体を覆っているくどさ満点の古臭さです。 楽曲によってはそういうテイストじゃないのもありますが。 まあ、ポジティブにとらえれば懐かしさを感じさせるとも言えますけど、本作のコンセプトなんでしょうね。 アートワークとか見る限り狙ってるみたいだし。 ということで、既出のシングルを除いた収録ナンバーについての感想でも。


M02 純潔 〜Only〜(編曲:鈴木 Daichi 秀行)

  • 1曲目の1stシングル「Thanks!」からの流れでまずテンション下がりますね。 つんく♂の書くマイナーキーでアッパーな歌謡曲自体が(良い悪いは別として)そこはかとなく懐古趣味なのに、Daichi先生の安いケーキのバタークリームみたいなアレンジで必要以上にコテコテ。 お腹いっぱいじゃなくて胸やけしちゃいます。 ちょっとしたギターやシンセのフレーズでさえ、うげぇって感じなのがさすがw いや、狙ってるのはわかりますけど、なんか外してる気が…

M04 愛の船(編曲:湯浅公一

  • つんく♂得意の大仰な世界観の歌シリーズは何作目でしょう? 個人的に、こういうのは嫌いじゃないですが、いかんせんメロディが弱すぎて印象に残りにくいですね。 コンサートのアンコールでこれやったら萎えるだろうなあ。 でっかい♪でっかい♪よりはマシかもしれないけどw

M05 ここで キスして(編曲:平田祥一郎

  • おまえは椎名林檎か!と突っ込みたくなるタイトルですね。 平田祥一郎さんのアレンジは嫌味がなくて聴きやすいかもしれません。 この曲はAメロ〜Bメロはともかく、サビの"離さない 離れない ここで抱きしめてよ(1番)"あたりのメロディラインが、どっかで聴いたことがあるというか、演歌によくある定番展開みたいになってるのがイマイチだと思います。 あと、ギターのフレーズもどっかで聴いたようなラインだよなあ…

M07 イチャイチャ Summer(編曲:鈴木俊介

  • 歌詞に合わせて、ふたりとも可愛く歌ってるのがいいかも。 出だしのミキティの歌声とか、掴みとしては申し分ないですね。 全体的にこってりしてる本作の中にあって、メロディラインもオーソドックスで臭くないし、文字通り一服の清涼剤ってところでしょうか。 俊介さんのアレンジ、抑えめのギターのカッティングとシンセを配してスペース多めなところが、歌声を活かしている気がします。

M08 愛情オアシス(編曲:高橋諭一

  • 一歩間違えるとコミックソングかも。 アジアンテイストのメロディラインがフックになっていて耳に残ります。

M09 …H(編曲:平田祥一郎

  • マイナーキーでアッパーな楽曲を4つ打ちベースのアレンジにすると、どれも似たような雰囲気になりがちですが、厚めの音ながら細部はちょっとおもしろいかも。 サビメロの下降モチーフを連続するところなんか安っぽさ満点で、いかにもつんく♂って感じですけど、好意的にとらえれば安心の定番ということになるのかな。

M10 甘い誘惑(編曲:鈴木 Daichi 秀行)

  • シンプルなロック風味で聴きやすいですが、ものすごく安っぽいよなあw 雰囲気だけで押しまくってるうちに曲が終わってるって感じ。 メリハリゼロの間奏のギターソロが素敵です。

M11 Thanks! 誘惑 Remix

  • まず、既出の曲からボーカルトラックを抜き出して別に用意した曲と合体して、どっかのあぷろだにうpします。 んで、2ちゃんのとあるスレに「できた」とカキコして反応を伺うと「無理矢理すぎる」というレスがついているという。 そんな感じ。

あらためて何回か聴いてみても、印象は変わらないですね。 ライブで聴けばまた違う印象を持つ楽曲もあるとは思いますが、少なくとも CD で爆リピしたくなるような作品ではないです。 つんく♂が無理して楽曲提供するよりも、なっちの「25 〜ヴァンサンク〜」みたく、完全に外注でやったほうが良いものが出来た気がしますね。 ロリコンのおっさんはすっこんでろとゆいたいです