5(FIVE)/ Berryz工房

アルバムの最後にスッペシャル ジェネレ〜ション (エキセントリック Remix)」というナンバーが収録されていますが、これがよくわからないなあ… ワタシはこの手の音楽(手法)についての素養がないので出来が良いのか悪いのか評価不能ですが、それ以前にリミックスバージョンを通常のアルバムに入れる意図そのものがイマイチ理解できません。 元ネタの「スッペシャル〜」はアイドルポップの佳曲だと思うけれど、リミックスで再構築された楽曲はどう聴いてもアイドルポップとは言えないでしょう。 これがシングルの c/w であれば純粋にオマケ的な意味合いで捉えることも出来ますが、トータルイメージがとても大切なアルバム、しかもラストナンバーに入れるセンスは好きじゃないですね。 つうか、Berryz工房の歌が聴きたくてアルバムを購入した人は、歌声ぶつ切りのかっこいいかもしれないリミックスバージョンより、メンバーの歌声がはっきりと聞き取れる新曲の方を望んでいるんじゃないのかなあ? 少なくともワタシはそうですが。


もちろん、アイドルのアルバムはこうあるべきなんて決まりはないし、制作サイドがやりたいようにやるのはかまわないです。 しかし、アルバムというフォーマットはトータルイメージ(コンセプト)が最優先されるべきだと考えています。 様々なタイプの楽曲のごちゃまぜ路線であればリミックスも違和感なく収まったかもしれません。 が、ポツンと1曲のみではどうしても違和感の方が強くなります。 


個人的には、ハロプロナンバーのリミックスバージョンでオリジナルを越える魅力を感じさせてくれる作品は皆無だと思っています。 リミックスの主旨からするとオリジナルと同列に扱うのは少々乱暴すぎるのかもしれませんが、やりたいのならまったく別の作品として提示すべきでしょう。 以前書いた事とかぶりますが、アイドルポップにおいて楽曲のクオリティと同等、もしくはそれ以上に大事なのは歌い手の歌声そのものと、そこから滲み出るキャラクターだと考えています。 リミックスという(歌声をスポイルする方向にいかざるをえない)別の土俵に乗ている創作活動と、通常の楽曲制作は厳密に分けた方がいいのではないでしょうか。 ぶっちゃけ、あの曲がこんなかっこいいダンスナンバーなったぜ!って、単なる制作サイドのオ○ニーみたいなもんだし。


なんて、偉そうに書いていますが、書かざるをえないくらい、なんの魅力も感じられないですね、アルバムのラストに配置されたリミックスバージョンは。 こんなの収録するくらいなら、「スッペシャル〜」の再録バージョンの方が100倍マシだったかも。 リミックスのように丸投げできないので手間がかかる、という時点で却下なのかもしれませんが。