安倍なつみ Birthday Special Concert 中野サンプラザ(2008.8.10 14:00/18:00) その2

今さらながら感満載で当日のレポ(id:anomala:20080810#p1)の続きです。 
中野サンプラザ

本編(続き)

この公演だけは中野サンプラザということでライブハウス中心で回ったアコなちツアーの中では例外的な扱いとなっていますが、やはり会場の大きさというのはライブの印象そのものを大きく左右する要因になりますね。 当たり前ではありますが。 


□箱が大きくなると…
最初にネガティブな要素を挙げると、客(ヲタ)がウザイというのが最大の難点です。 ワタシの席が1階後方(昼夜とも)というのもあってか、うるさいのなんの。 ガッタスユニでのべつまくなしのなっちコールとか、ほとんど妨害行為としか思えないやつまでいたりして思わず頭痛が… ライブハウスだとこういうタイプの人はほとんどいないので新鮮ではありましたがw 体を動かせたりコールが出来たりする曲だけ元気で後は退屈そうにしている人とか、ライブを諸々の発散の場として捉えているのでしょうけど、来る場所を間違えているとしか言いようがなかったりして。 もちろん、こういった人達はほんの一部だし、静かな曲は静かに聴くという最低限のラインが守られていたのは良かったと思います。 


□バックミュージシャン
と、ネガな話題はこれくらいにして。 まず、会場の広さに合わせてミュージシャンが増えていたのはマルですね。 つうか、増えるのは必然かな? ベーシックなところでは、スティング宮本さんのベースでサウンドが全体的に底上げされて厚みが増していたのが良かったです。 純粋なインストゥルメンタル系音楽ならともかく、あくまでも歌がメインのライブなので、元の編成のまま箱の大きさに合わせて音量を上げたりすると破綻しかねないですからね。 まさに縁の下の力持ちという仕事ぶりだったように思います。


もう一人の追加メンバーはヴァイオリン(とアコーディオン他)の都留教博さん。 なっちコンでヴァイオリンと言えば、2007年春ツアー「25 〜ヴァンサンク〜」等に参加されていた藤田弥生さんを思い出しますね〜。 あの時もヴァイオリンならではの哀愁を帯びた音色で楽曲に彩りを添えていましたが、都留さんの方はさらに幅広く多彩なプレイスタイルで、大活躍でした。 1曲目の「恋した女の子どすえ」の間奏、久保田さんのウクレレとのソロバトルとか聴いていると、ヴァイオリンというよりはフィドルと表記した方がピッタリかな。 後半のだって生きてかなくちゃでのアグレッシヴなプレイなんかも格好良かったけれど、ヲタのコールで聴き取りづらかったのがちと残念でした。


岩崎さんがシンセ(KORG Triton Studio)で弾いていたストリングスパートを、都留さんが受け持っていたのも好印象でしたね。 「小説の中の二人」とか「I'm in Love」とか。 なにせシンセストリングスだと、フレーズはともかく音色が安っぽくてイマイチでしたから(失礼w)。 このストリングスパートでは、宮本さんもボウで弾いて厚みを付けていたのが GJ だったように思います。
あと、ヴァイオリンと同様にアコーディオンも各所で活躍していましたが、特に「晴れ 雨 のち スキ」でのプレイが、あのノスタルジックな音色がピタリと嵌って得も言われぬムードを醸し出していました。 音色に特徴のある楽器をここぞというシーンで使うと、他では得られない強力な魅力を発揮しますね。


□なっちの歌
セットリストこそ通常のアコなちと同じでしたが、夜公演でカバー曲コーナーに globe「Face」を持ってきたところはスペシャルでしたね。 オーディション以来の披露ということで、なっちが曲名を言った時の客席の歓声もひときわ大きかったように思います。 どんな歌い方をするのかとか、バリバリの小室サウンドをどう料理してくるのかとか、そりゃもう興味津々でした。 
なっちの歌は、やや押さえ気味の発声ながら力強さを感じさせる歌唱でしたね〜。 すごく丁寧な歌い方をしていて、真剣に楽曲に取り組んでいるなというのがヒシヒシと伝わってきて好印象。 アレンジの方も、楽曲の構成を活かしつつ、うまくアコースティックテイストにまとめていて、なかなかの仕事ぶりでした。 間奏の、都留さんのヴァイオリンソロをフィーチャーしたパートとか、そこはかとなくコンテンポラリーブルーグラス風味のヒーリングミュージックみたいで(訳わからないけどw)、すごくイイ!。 この手のサウンドは個人的にツボなので、ハロプロの現場で聴けた新鮮さも含めて感動しちゃいました。


トゥーランドット」以降、さらにスキルアップしたと評判のなっちの歌声、特に声を張る部分の力強さなんかは、ライブハウスで聴いていたときよりも如実に実感できたように思います。 例えば私の青空とか。 気持ちよさそうに伸び伸びと歌う声にホール特有の残響が乗って、相乗効果で聴いている方も自然と気持ちよくなるという。 歌い手の息づかいが手に取るようにわかるライブハウスの密な空間も捨てがたいけれど、広がりを感じさせるホールならではの音響もまたいいものだなと、実に楽しそうに歌うなっちの姿を観ながら思いました。


□セットリスト
M01.スイートホリック
M02.恋した女の子どすえ
MC1
M03.晴れ 雨 のち スキ
M04.エレベーター二人ぽっち
MC2
M05.たからもの(千)
M06.PIECE OF MY WISH今井美樹
MC3
M07.夏休み(吉田拓郎)※昼公演
M07.Face(globe)※夜公演
M08.私の青空(イルカ)
MC4
M09.真夏の光線モーニング娘。
M10.小説の中の二人
MC5
M11.息を重ねましょう
M12.I'm in Love
M13.甘すぎた果実
M14.だって 生きてかなくちゃ
MC6
M15.愛しき人
〜Encore〜
MC7
M16.トウモロコシと空と風
MC8 with 中澤裕子
M17.腕組んで帰りたい