Fresh Evidence / Rory Gallagher
- アーティスト: ロリー・ギャラガー
- 出版社/メーカー: BMG JAPAN
- 発売日: 2007/04/25
- メディア: CD
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Rory といえば、荒削りでストレートなブルースフィーリング溢れるギターとぶっきらぼうなボーカルというイメージが強いですが、本作でも期待を裏切らない熱いプレイを披露していて、1 曲目「Kid Gloves」のイントロで思わずニヤリ。 アタックが強めで骨太なストラトサウンドや、プリングオフ&オンを絡めたクセのあるフレージングは健在で、Rory らしさ全開ですね。 ワンパターンだと言ってしまえばそれまでですが、時代に流さずに独自の路線を突き進んでいるところが潔いと思います。
収録されている楽曲がバラエティに富んでいるところも Rory らしさを感じさせます。 基本的にはストレートなブルースロック路線ですが、リゾネイターギターでトラッドな味わいを醸し出す弾き語りの「Empire State Express」とか、アコースティクギター+ブルースハープが渋い「Ghost Blues」とか、いかにもという感じ。 ここらへんは初期の頃から一貫していますね。
インストナンバーも収録されていて、生々しいストラトサウンドが堪能できる「Alexis」、Danny Gatton を彷彿とさせるロックンロール「The Loop」が良いアクセントになっています。 突出して印象に残る楽曲はないかもしれませんが、所謂ハズレ曲がないところがマル。
全体的なサウンドに関しては、長いキャリアならではの円熟味というか、良い意味で枯れていて聴きやすい仕上がり。 ブラスセクションやブルースハープが効果的に使われていたり、ギターのオーバーダブや広がりを感じさせるミックスが洗練された印象を与えます。 根っこの部分は不変ながら、時の流れとともに進化してきた結果がわかる、貴重な作品のひとつでしょう。