ラブレター / hal

ラブレター

ラブレター

連動企画? 1996年〜1997年にかけて、Tore Johansson がプロデュースした BONNIE PINK原田知世さんの作品がヒットしていましたが、同時期に Tore 繋がりなスウェーデンのバンド、Cloudberry Jam のメンバーによるプロデュース作品をリリースしていたのが hal です。 エルセーヌの CM に出たりしていたので覚えている人もいるかもしれませんね。 ボーカリストのタイプとしては原田知世さんに近いかな? 安直に言えば癒し系で、独特の気怠さがチャームポイントでした。


今回ネタにしたのは、1998年リリースの 4thアルバム(内2作はミニアルバム)です。 スウェディッシュポップ連動企画とかいいつつ、このアルバムから hal 自身の作詞や作曲によるナンバーを収録し、過去の作品とは若干趣きの異なる方向性になっていたりしますがw がらりと方向転換しているわけではないので、そこはかとなくスウェーデンなナンバーも収録されています。 


メジャーレーベルからリリースされたアルバムは全部持っていますが、一番好きなのはこの作品です。 当時はそうでもなかったけれど、今聴くと最初期のスウェディッシュな作品群は、懐かしさを感じさせはするものの、軽すぎるというか、薄すぎる気がしますね。 本作では、自ら作詞、作曲した楽曲を取り入れて、歌い手と楽曲の距離がぐんと縮まった印象を受けます。 楽曲のクオリティも全体的に高いし、アルバムとしてのトータルなイメージも破綻なくまとまっていて、良質な J-POP 作品に仕上がっているのではないでしょうか。 ちなみに、次作「二十歳のころ」は、この路線をさらに進めて hal 作詞・作曲のナンバーを多く収録していますが、作り手の熱意が強すぎて空回りしたような感があって、聴いているとある種の息苦しさを感じさせるのがイマイチです。 そういう意味で、本作の絶妙のバランス感覚は素晴らしいですね。


ちょっと脱線しますが、メジャーレーベルでは最後のリリースとなった「ブルー」に、向井秀徳作詞・作曲・編曲の「6階の少女」というナンバーが収録されていますが、Wikipedia を読むと、この楽曲のためだけに ZAZEN BOYS というバンドを編成して演奏しているんですね。 当時は(今もですけどw)向井秀徳に興味があったわけではないので全然知りませんでした。 なるほどね〜って感じ。


7 & Y ※試聴できます
http://7andy.yahoo.co.jp/cd/detail?accd=C0900095