Powers Of Ten;Live! / Shawn Lane

Powers of Ten Live!
Shawn Lane の、同タイトルのアルバム発売に伴うプロモツアーの音源をまとめたアルバムです。 1993年頃の音源らしいですが、このアルバム自体の発売は2001年です。 レアトラック発掘ノリなんで、音がイマイチよろしくないというか、凡庸なオーディエンス録音みたいな音質なのは残念ですが、貴重な音源には変わりないでしょう。 まあ、ブートレグだと思って聴けば、こんなもんかなって感じはしますけどw


ギタリスト限定で奇才と呼べる人をひとり挙げるなら、Shawn Lane の名前もその候補に思い浮かびます。 Jonas Hellborg との共演作品で聴ける怪鳥のような雄叫びに縦横無尽のギタープレイ。 41歳の若さで他界したことが悔やまれますね。
さて、本作ですが、ネタ元のアルバム「Powers Of Ten」自体が、現時点では入手困難なのでスタジオ録音とどれくらい違うのか不明ですが、楽曲自体が(Jonas Hellborg との共作に比べれば)割とスマートなロック/フュージョン系なので、Shawn のプレイについても、持ち前の超絶技巧の正確さと共に、ギタリストとしてのセンスの良さが際だちます。 目一杯弾き倒してるパートでも、流れるような高速フレージングで構成するメロディラインそのもののセンスがいいですね。 ただ単に速弾きしてるわけではないのがキモでしょう。 すごく長いパートでも、途切れなく、しかも超高速で弾きまくってるのに構成がしっかりしてたりするのは才能でしょうか。


アルバムの構成は、一部未編集(もしくは適当編集w)みたいなトラックもあったりするし、前述のとおり音質もイマイチなんで万人向けとは言い難いですが、ロック/フュージョン系のギタリストが好きな人なら一聴の価値はあると思います。 お馴染みの Weather Report の「Black Market」とか、そこはかとなく Eric Johnson 風味なナンバーとか収録されてるんで、とりあえず取っつきやすいかもしれません。