King Biscuit Flower Hour Presents Dixie Dregs

King Biscuit Flower Hour Presents in Concert

King Biscuit Flower Hour Presents in Concert

ラジオプログラム"King Biscuit Flower Hour"のライブ音源シリーズのひとつです。 1979年6月にフィラデルフィアSigma Sound Stadioで観客を招いておこなわれたライブの模様が収録されています。 パーソネルはSteve Morse(G)、Rod Morgenstein(Dr)、Andy West(B)、Allen Sloan(Vi)、T Lavitz(Key)。 


Dregsが3rdアルバムをリリースした頃のライブですが、スタジオで収録している関係か、ライブならではの観客も一体となった熱気のようなものは希薄ですね。 その分、録音が非常にクリアで各楽器の音の分離なんかとてもいい感じです。 メンバーの演奏スキルは言うこと無しな上にバンドとしてまとまっているので、ライブでありながら超ハイクオリティなアンサンブルを聴かせています。
収録されている楽曲は1stアルバムから3曲、2ndアルバム・3rdアルバムからそれぞれ4曲と当時でのベスト的な選曲になっています。 これぞDregsという、軽快でタイトなリズムに乗せての超絶技巧インプロの応酬が堪能できる楽曲から、カントリーベースのトラディショナルな味わいにSteveのフルピッキングフレーズが気持ちいい楽曲まで、音楽性の幅広さが光ります。 カントリーというとメタル小僧あたりは「けっ」という感じかもしれませんが、演奏技術的にはハイレベルだし、アクセントとしては良いと思いますね。


このアルバムではドラムのRod Morgensteinの技も聴き所かもしれません。 「Ice Cakes」のような複雑なリズムアレンジの曲ではその卓越したテクニックも聴きどころですが、全編を通して聴く人のツボを押さえまくりな気持ちのよいグルーブがしびれます。 この手のインストバンドでは、いかにドラマーが重要かというのを再認識させられますね。