セマルハコガメ

日本では八重山諸島に分布しているカメさんです。(台湾や中国大陸に別亜種が分布してます) レッドデータブックでは希少種になっていますが、生息地域での個体数自体はそんなに少なくないというか、八重山で野外に出てマリンスポーツ以外のことをやった人なら一度くらいは目にしたことがあるかもしれません。


彼らの生息環境は自然林からその林縁部などとなってますけど、そういう林の中をゴソゴソしててお目にかかったことはありません。 一番目に付くのは道路を歩いている個体ですね。 八重山でクルマを運転してるといろんな野生動物が目に付きますが、このカメさんもそのひとつです。 トカゲなんかは(カメに比べれば)高速に移動しているので「今なんか通った!」で終わりですが、カメさんは「あ、カメだ」とクルマを止めてじっくり観察することができます。 なかなか愛嬌のある動物なんで見てると和みますけど、さすがに持って帰ろうとまでは思いませんねw
道路を歩いてるので交通事故に遭う個体も多いようで、死骸もころがってたりするのは悲しいですが、生息地域が人間の生活環境にかぶっているのでしょうがないかもしれません。 このあたりが自然保護の一番難しいところだったります。


レッドデータブックに記載されている種は、環境アセスメントなどで調査対象エリアの指標として評価されますが、実際の保護については現状はお寒いかぎりでしょう。 特に生息域が人間の活動範囲内にあるような種は、経済的な理由から積極的に保護するのが難しいというジレンマがありますね。