チャンプル1 〜ハッピーマリッジソングカバー集〜 / ハロー!プロジェクト 前半

チャンプル(1)~ハッピーマリッジソングカバー集~

チャンプル(1)~ハッピーマリッジソングカバー集~

各所でなにかと話題のこのアルバム、企画も含めて、微妙というか、中途半端というか。 選曲そのものもですが、楽曲と歌い手が合っていないと思える組み合わせが多いし、それ以前に、歌い手のスキル不足が露呈しているのがキツイですね。 オールアップフロントメンバーでやれば全然違う印象を受けたかもしれないけど、現ハロプロメンバーだけでは歌 "のみ" で勝負するには人材不足かもしれません。 本音を言えば、みんなプロの歌手なので個性さえ際立っていれば歌唱力なんかどうでもいいんだけど、有名な楽曲のカバーというハードルは低くはなかったと。 せめて絵があればまた違うのに…と思いますが、そこらへんはハロコンに期待しますか。


M01.DIAMONDS <ダイアモンド> (プリンセス・プリンセス)/ High-King
本作の中では割と普通の仕上がりかな。 ただし、リズムというかノリが平板すぎるのが惜しいですね。 ユニゾンのパートはそうでもないですが、ソロパートになると、歌詞を置きにいっているとでも表現したくなるような、平板な歌い方になるのが気になりました。 もっと元気よく溌剌と歌いましょう!という感じ。 田中直氏アレンジのバックトラックが、ノリの良さを重視しているわけではないところも影響しているかもしれません。 あとアレンジに関しては、2 番の頭のように若干凝りすぎじゃないかと思える部分も。


M02.愛は勝つ(KAN)/ 真野恵里菜℃-ute
いや〜、まのまのしてますねw  KAN さんといえば真野ちゃんなので納得の人選ではありますが、独特の不安定さというか、むずむずする感じがたまりません。 ユニゾンパートの声の若さは、清々しい明るさを醸し出していて悪くはないと思いますが。 力強い歌声は岡井ちゃんかな。


M03.YES-YES-YESオフコース)/ あぁ!(夏焼雅鈴木愛理佐保明梨
とりあえずナシ!その 1 カナ。 歌声にパワーのある人が押さえ気味に歌うからこその緊張感が味なのに、ただ弱々しく歌われても…という感じかなあ。 つうか、こんな曲持ってくるなよーと言いたいです。 何を狙っているのかもさっぱりわからないし。
ワタシはエッグヲタではないので佐保ちゃんの立ち位置(推しプライオリティ)についての知識は皆無ですが、聴いた限りではこのユニットに参加する意義があるのかと問いたいですね。 いっそのこと、佐保ちゃんの代わりに桃子ちゃんを入れて "あぁ!" を名乗らせるくらいのシャレっ気があれば面白かったのに。 ただでさえ謎な "あぁ!" の扱いが、ますますわからなくなりました。


M04.てんとう虫のサンバ (チェリッシュ)/ 新ミニモニ。(リンリン・福田花音竹内朱莉宮本佳林
本作の中で一番マトモな出来だと思います。 面白いかどうかは別として。 J-POP というよりは童謡に近いテイストの楽曲なので、誰が歌ってもそれなりの形になるというのはありますが、声の若さがマッチしているし、まさに披露宴にピッタリではないでしょうか。 Daich 先生の安うるさいアレンジも文句を言うほどでもないし、なかなかよろしいのでは。


M05.君がいるだけで(米米CLUB)/ プッチモニV中島早貴萩原舞真野恵里菜
ぜんぜん "モニ" じゃないじゃん!と突っ込みたくなるのは我慢してっと。 サビ以外はソロパートをまわす形になっているので、メンバーの歌声が楽しめるという点はポイントが高いですが、それだけという話も… スキルがどうの以前に、楽曲で損をしているパターンかな。 なにせオリジナルはカールスモーキー石井のクセのある歌い方も含めてインパクトがあるだけに、少々の事では楽曲のイメージを自分達のカラーにするなんてのは無理がありますから。 ただ楽譜どおりに歌わせればいいってもんじゃないだろとゆいたいです


M06.部屋とYシャツと私平松愛理)/ 田中れいな
れいなって、こんな風にビブラートをかけつつ普通に歌うこともできるんですね。 アレンジも含めて、オリジナルに忠実な路線なので違和感は少ないと思います。 ヘタをするとただの "カラオケ" になる危険性もはらんでいますが、歌声に個性があってコピーの域を脱しているし、ファンなら十分楽しめる出来ではないでしょうか。 ソロなので自分のカラーを出しやすいというのもあるかな。 歌声が固すぎる感じがしないでもないけれど、それもまた個性ということで。 無難すぎて面白くないという見方も出来ますが、聴いた瞬間萎えるよりはマシです。


M07.守ってあげたい(松任谷由実)/ 新垣里沙亀井絵里
ユーミンの歌声のユニークさは相当なもんですが、女性ボーカルの曲を女性ボーカルでカバーしている分、M03 や M05 で強く感じる違和感みたいなものはないですね。 歌い手の個性という点では、M06 のれいな同様、十二分に持ち味を発揮していてマルです。 特に亀ちゃんの素直な歌い方は、楽曲にマッチしていて癒されるかも。
娘。のシングルは愛ちゃん・れいなのツートップ中心に展開という流れが続いていますが、このふたりをメインに据えても面白いんじゃないかなーと思います。 41th シングルに期待!


後半(id:anomala:20090716#p1)へつづけ!