Just Testing / Wishbone Ash

ジャスト・テスティング (紙ジャケット仕様)

ジャスト・テスティング (紙ジャケット仕様)

先日紹介した「No Smoke Without Fire」(id:anomala:20070517#p1)から2年、1980年リリースの10thアルバム(ライブ盤除く)です。 パーソネルも同じで、Andy Powell(G,Vo)、Martin Turner(B,Vo)、Laurie Wisefield(G,Vo)、Steve Upton(Dr) ですが、Martin Turner が在籍した最後のアルバムでもあります(後年復帰してますけど)。
ジャケットデザインは引き続き Hipgnosisヒプノシス)の手によるもの。 Flying V は空力特性がいいんでしょうかw ちなみに裏側も同じ構図で、窓から覗いてるメンバーの配置とギターが違う(Stratocaster)デザインになっています。


Laurie Wisefield と Claire Hamill の共作になる1曲目の「Living Proof」がヒット、このアルバム自体も売れたらしいですが、好き嫌いが分かれそうな感じの仕上がりですね。 キャッチーなメロディラインと彼ららしいアンサンブルで聴かせる「Living Proof」で掴みは OK ですけど、全体的にはやや暗いというか重い感じがしないでもないです。 マスタリングについても、ボーカル(全曲 Martin が担当)の処理に特色があって、空間系エフェクトが強めにかけてあったり、極端な定位になっていたりして、気になるかもしれません。 ただ、アルバムとして統一されたカラーにまとまっているし、こういうテイストの作品だと思えば納得の出来と言えなくもないですね(と無理矢理書いてみたりw)。


ラストを飾る「Life Line」は、彼ららしいエピックロックな楽曲で、途中からテンポアップするあたりが萌えます。 唯一の難点は、どっかで聴いたことがあるメロディラインなところかな? 前作収録の「The Way of The World Part2」あたりに近いテイスト。
どっかで聴いたことがあるといえば5曲目の「Pay The Price」の出だしは、モロに「Smoke on The Water」入ってますね。 曲調自体は全然違いますが。 あと、この曲は上に書いてあるボーカルの定位が妙な曲のひとつで、左チャンネルに Martin のメインボーカル、センターにコーラスが定位しています。 うちにある CD はリマスター盤ですが、オリジナルからここまでいじるとは思えないんで、オリジナルも一緒でしょう(たぶん)。