相田翔子/JOIA

JOIA

JOIA

1996年という、娘。デビュー前夜ともいうべき時期にリリースされた相田翔子のソロ・アルバムです。 ここでハロプロ以外のJ-POP系に触れるのは初めてですが、唐突に紹介してるのには理由がありまして…(ま、半分ハロプロみたいなもんですけどw それにしてもamazonで売ってるのはえらい)


どういうアルバムかというと、Sergio Mendes/Ben Wittmanプロデュースによるアコースティック・ボッサなアレンジで聴かせる、全編オリジナルナンバーの作品です。 参加ミュージシャンもPaul Jackson Jr.(G)他、あちらメンで固めていて、オケのクオリティもハイレベルだし、アルバム全体の統一感が心地よく響きます。(余談ですが、Frank Gambaleのアルバムでお馴染みのSteve TavaglioniもSaxで参加しています)  楽曲の出来自体はめっちゃいい!という程でもないですが、オケの一貫したサウンドと相田さんのやさしい歌声の相乗効果で聴かせます。


相田さんは現在は地中海レーベル所属ですが、地中海レーベルといえば飯田さんですね。 飯田さんのアルバム「プラン・ダムール〜愛がいっぱい〜」にも、こういうボッサ調の曲が収録されていますが、アルバム全体を通して聴くと方向性のちぐはぐさが前面に出てイマイチな感じを受けてしまいます。 ただでさえカバー曲が浮きまくってる上に統一感がないので、適当に曲を収録して1枚のCDに突っ込みました!みたいな印象になるのは致し方ないと言えるでしょう。
別に有名ミュージシャンを揃えたからといって、即作品のクオリティが上がるなんてことはないですが、アルバム全編を通して一貫したポリシーがあれば、それなりに聴ける作品が出来ると思うんですよね。 たいせーアレンジとか否定はしませんが、出来上がった音を聴けば、参加する必然性があったのかどうか疑問にさえ思えてしまいます。


実はこのアルバム、全曲相田翔子作曲です。 なのでハロプロの現在のベクトルとはだいぶ趣が異なっていますが、こういった一貫した音作りの姿勢自体はやろうと思えばできるはずです。 実体は、現場がやりたくても予算が付かないとか、なさけない状態なのかもしれませんが、リリースするならそれなりの姿勢を見せて欲しいものです。
何回か書いてますが、ワタシは元祖タンポポヲタなので、歌手としての飯田さん大好きなんですよね。 現状の中途半端な立ち位置を見てると歯がゆくなってきます。 売れる売れないとか、そういう次元の問題じゃないと思っています。