Michael Lee Firkins/Cactus Cruz

Cactus Cruz

Cactus Cruz

めちゃくちゃ久しぶりな音楽ネタな気がしますw 前回紹介した2ndアルバム「Chapter 11」に続いて1996年にリリースされた3rdアルバムです。 ちょっと大人なイキフンを感じさせた2ndに比べると、原点回帰というか乱暴に言えば1stアルバムからハードエッジな要素を抜いたみたいな路線になっています。 サウンドそのものがかなりソフィスケイトされていてちょっと軽いかな?という気がしないでもないですが、Michaelのプレイ自体は十分堪能できる内容に仕上がっています。


収録されている楽曲は、Michaelのカントリー/トラディショナルテイストな持ち味が前面に出た、軽快なテイストのナンバーが多めです。 深めのディストーションが効いたリードトーン+クリーンな音のバッキング、というのが共通した路線になっていて、モロにカントリーぽかったり、ちょっとラテンでメランコリックだったり、という風に様々な表情を見せてはいますが、アルバム全体を通して核になるような印象的なナンバーがないので、地味といえば地味かもしれませんね。 
ギターのサウンドそのものやアームの使い方なんかはモロにMichael節ですが、前述のとおりハードな要素がほとんど感じられないので、カテゴリー的には所属不明なギターインスト・アルバム化してるかも? 逆に言うと聴きやすいサウンドになってるので悪くはないですが、オススメというほどでもない、という微妙なアルバムかもしれません。

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こんだけじゃなんなんで… ど頭の「Freeway Lines」から2曲目の「Grandma Dynomite」、3曲目の「Saturday Night」あたりは、楽曲のテイストやフレージングがMichaelのイメージ通りで掴みはOK!な出だしです。 曲調も軽快だし、独特のハネた感じがいいですね。
真ん中らへんの「Kick Ass Bill」から後ろは、ちょっと変わったテイストのナンバーが並んでいます。 ギターテクニック的に細かく見れば面白いことやってますけど、前述のとおり楽曲自体の魅力が少し弱いことが散漫な印象を与える一因かもしれませんね。 もう1、2曲、わかりやすいナンバーが収録されていれば良かったと思いますが、やりたいことやりました的作品なんでしょう。


最後にパーソネルを。 Michael Lee Firkins(G),Mike Vanderfule(Dr),John Purtle(B)のトリオ編成で、Michalのセルフプロデュースになっています。