Michael Hedges/Torched

Torched

Torched

Torched(TowerRecords)


1997年に交通事故で他界したMichael Hedgesが残していたデモ音源を、windham hillのスタッフがアルバムとしてまとめたものです。 1999年リリース。 たまたまブックオフで安く売られてるのを見つけてゲットしましたが、Michaelが生前にリリースしていた他のアルバムとはちょっと趣が異なります。 Michaelを初めて聴くという人向けではないのは確か。 


アルバムの成立過程が特殊だし、聴く方の思い入れのせいもあるかもしれませんが、アルバム全体に哀愁というか、ちょっと表現しがたい、もの悲しさのような雰囲気が漂います。 ボーカル入りのナンバーとインストナンバーが半々くらいですが、共通してこの独特の空気に支配されているように感じられ、少なくとも気楽に聴こう、という気にはなりません。 楽曲のクオリティそのものは高いですし、Michaelのプレイは言うまでもなく美しいので、音楽的に苦痛というわけではないのですが、ちょっと沈んだ気分になっちゃいますね。
David CrosbyとGraham Nashの哀愁を帯びたボーカルで歌われる「Spring Buds」や、Michaelのアコースティックギタープレイを堪能できる「Fusion of The Five Elements」、「Dream Beach」など、聴きごたえのあるナンバーも多いですし、機会があったら一度聴いてみると良いかと思います。 が、「Aerial Boundaries(1984)」あたりのアルバムを聴いたことがない、という方はそちらの方を先に聴くことをオススメします。 機会があったら、「Aerial Boundaries」も含め、そのあたりのアルバムをネタにしたいと思います。


後年のMichealはヨガなどの精神世界へ傾倒していったようですが、もし生きていたらどんな音楽をやっていたでしょうか。 インナーに、頭を丸めてアコースティックギターを抱えている写真が掲載されていますが、まさに「求道者」という言葉がぴったりですね。
まったくの余談ですが、Quake3 ArenaのSingleステージ最後に登場する、お坊さんっぽいキャラクターにものすごく似ています。(ゲームやったことのある人にはピンとくるでしょうw)

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ブックオフってお店の立地によっては品揃えがすごく充実してたりするので、バカにできません。 特に大学が近所にある場所が良いような気がしますね。 しかも値段はリリースの新しさがウェイトでかいようなので、思わぬ掘り出し物もあるし。 こないだなにげに見た店ではジェスロタルの紙ジャケシリーズがいっぱい並んでて笑いましたw